走行ルート
南アルプスの光岳と聖岳の登山にクルマでアプローチします。
下伊那の遠山郷から南アルプスの山懐に向かって伸びる遠山川の林道を詰めると、光岳と聖岳のベースキャンプとなる便ヶ島の森林公園に着きます。そこにクルマを置いて山中2泊3日で周遊します。
関西方面から中央自動車道を利用して飯田までは、比較的近い距離なので、当日未明に発って朝のうちに登山口に着けば、すぐ登り始めることも可能です。あまり遅くならず下山すればその日のうちに帰宅もできますが、年齢的には無理したくありません。夏休みをまとめ日程に余裕を持たせて、登山前後の1日分はゆっくりドライブを楽しむことにします。
亀山SA
屏風山PA
6時前に自宅を出発、西名阪自動車道を利用して1時間50分ほど、亀山SAで最初の休憩。東名阪自動車道を一旦桑名東ICで降りて長良川沿いの堤防の県道を北上し、名神高速道路岐阜羽島ICに乗り継ぐいつものコースを取ります。9時頃に東海北陸自動車道の一宮JCTを通過。
小牧JCTから中央自動車道に入り屏風山PAで休憩。いつもと同じコースを走っていますが、休憩するSA、PAはその日の体調次第です。この10日発売になったばかりのアルバム「Ray Of Hope」(山下達郎)を聞きながら休みもそこそこに走り続けました。
11時過ぎに飯田ICを降りて、アップルロード沿いのスーパーマーケットで今夜の晩御飯などを買出し。クーラーバッグと保冷剤は自宅から持参し、夕刻まで冷温で保存します。昼食をとって12時過ぎに出発。
矢筈トンネルを経由して遠山郷までは事前の下調べのとおり通過点をカーナビにセットして案内させます。天竜川を越えて山間に入ると急カーブの道が続きます。普段は沈黙しているドライブレコーダーですが、カーブの旋回で横Gがかかる度に「ピピッ」と作動しています。
矢筈トンネル手前のループ橋
矢筈トンネル
辺鄙な山奥を進んでいくと目の前に大きなループ橋が現れました。ぐるり上っていくと矢筈トンネルに続きます。トンネルの入口は、この先の遠山郷の神楽にちなんだレリーフで飾られています。
山深い僻地へ容易にアプローチできるのも、この大きな橋と長いトンネルがあればこそです。前後を見回しても自分のクルマしか通行していませんが…。
しらびそ峠
しらびそ山荘
トンネルを抜けて、分岐路からしらびそ高原への上りに入ります。たまにトラックともすれ違いますが、予想したより走りやすい道です。
トンネルからさらに千メートルほど標高を上げ、しらびそ峠に到着。残念ながら南アルプスの主稜線は雲に隠れ展望はいまひとつです。
クルマでもやっとこさの上りでしたが、明日はこれ以上に徒歩で登るのですね…。
上りの途中から望見した大きな建物はしらびそ山荘でした。開放的な高原に建ち、晴れていればこちらも展望はよさそうです。
ここから下栗の里を目指し下っていきます。途中、上りのロードバイク1台とすれ違いました。見るからに大変そうです。
下栗の里のビューポイントは半場駐車場から山腹の巻き道を歩いて15分くらいのところにあります。標高千メートル、山の斜面に民家が点在しています。明後日、この麓を通過したときは雲の(濃霧の)中でした。
下栗の里を眺めた後は、一旦谷間の国道152号線に下って、その先にある遠山郷かぐらの湯へ向かいます。尾根筋に沿って真っ直ぐ南西へ針路をとります。四輪操舵本領発揮(!?)のタイトなコーナーとクルマ1台ぎりぎり通過できる道を、国道分岐まで突き進みました。普通には下栗の里のつづら折の道を素直に下っていくのが楽で無難でしょう。
途中、昔懐かしい警鐘楼を見かけたので写真に収めました。看板には昭和五十年九月竣工とあります。全体に赤錆で染まっていて、その隣りに建つ防災行政無線に役目を引き継いだように見えました。
下栗の里
(マウスオンでロールオーバー)
警鐘楼
遠山郷かぐらの湯のある和田まで往復します。15時過ぎ、かぐらの湯に到着。平日にしては程々に賑わっています。日が暮れないうちに林道を通過して登山口の便ヶ島へ着きたいので、あまり長逗留はできません。
15時50分にかぐらの湯を出発するとき、燃料計はまだ少し残量を示していたので、給油は下山してからでもと思っていましたが、これは失敗でした。
30分走ったところで燃料計の指針が底を示し始めました。減り方が予想より急なので困惑しました。携帯電話も通じない山奥の林道でガス欠立ち往生は避けたいので、もう一度和田まで往復して給油することにしました。
(このクルマは燃料が残り少なくなると、下り坂で少なめに、上り坂では多めに燃料計の指針が振れます。)
かぐらの湯
便ヶ島の森林公園
(マウスオンでロールオーバー)
17時、和田のガソリンスタンドで給油完了。45.8リットル入りました。強行をしてもガス欠の事態は避けられたでしょうが、不安を残したままではやはり精神衛生上よくありません。
予定にない往復で1時間ロスしました。日没までに到着するか心配でしたが、薄暗くなる谷間の林道をなんとか無事辿りつきました。
光岳と聖岳の登山の記録は『登山手帖 南アルプス 光岳〜聖岳』をご覧ください。
阪和道・西名阪¥500+¥400+¥400、東名阪¥550、名神岐阜羽島IC〜中央道飯田IC¥2,350、イオン飯田買出し¥1,173、昼食¥570、かぐらの湯¥600、給油45.8L¥7,419
聖平小屋を8時45分に出発し、11時50分に便ヶ島に無事下山しました。聖光山荘の管理人さんから、前日の雨で土砂崩れのため林道が不通と知らされました。午前中には復旧する見込みらしいので、開通するまで(ここから動けないので)ゆっくり身支度します。
トランクの中にレジャーシートを広げて雨に濡れた登山道具一式を仕舞い、着替えて一息ついたところで開通の知らせが入りました。
不通だった箇所は帰りに車中から見ても定かにはわかりませんでしたが、土砂崩れ、落石がどこで起こっても不思議ではありません。早々に通過しました。
14時から15時まで遠山郷かぐらの湯で3日分の汗を洗い流し、(まだビールは飲めないので)ジュースを飲んで休息します。まとまった昼食をとる予定でしたが、夕食まで中途半端な時間なので止めにします。
今日の宿泊先は中央自動車道恵那トンネルの近くの昼神温泉です。遠山郷の観光マップをながめていて、往路を引き返すより違った道を進むドライブコースに決めました。夕刻まであまり時間に余裕がないので、カーナビに最短経路で案内させます。
再び、遠山郷かぐらの湯
昼神温泉まで山間、谷間、丘陵の道を辿る変化に富んだ景色を楽しみました。国道を離れると交通量が減ってのんびり快適に走れました。途中、黒スイカの無人露店を見かけましたが、トランクが一杯だったので寄らず仕舞いです。後部座席に座布団とシートベルトを掛けてスイカを置けばよかったか…と、後で思いつきましたが。
予約していた昼神温泉の尾張あさひ苑に到着。夕食時に生ビールで無事登山を一人祝杯です。保養施設なので部屋のサービスはありません。冷房の効いた部屋で気兼ねなく、雨に濡れた登山道具の部屋干しをしました(翌朝にはすっきり乾燥です)。
かぐらの湯¥600、宿泊¥9,800
今日も朝から雨です。お天気なら観光地めぐりで、ゆっくりと寄り道しながら帰るところでしたが、あまり気乗りしません。そのまま中央自動車道園原ICに入ってもよかったのですが、高速道路を走り続けても素っ気無いので途中まで一般道を走ることにします。
国道256号線清内路街道は以前に一度峠越えのドライブをしましたが、それ以後トンネルが開通し大きく整備されてとても走りやすくなっていました。妻籠、馬篭の旧宿場町は以前にも立ち寄ったことがあるので、今回はパスです。
国道19号線に入って木曽路を後にします。中津川に差しかかる頃に、土砂降りの雨。観光どころではありません。中津川から先、しばらく中央自動車道と並行して進みます。以前から一度のんびり走ってみようと思いながら、その機会がなかったコースでした。お天気がさえないので楽しみは半減ですが…。
多治見から先は庄内川の渓谷に沿って県道15号名古屋多治見線を進みます。そのまま名古屋の郊外に入って、お昼時になりました。カーナビは少し先の東名阪自動車道松河戸ICへ進入するルートを示しています。交差点信号待ちの先にとんかつ食堂の看板を見つけたので、食事休憩にすることにしました。
普段は千円以上の昼食をとらないのですが、旅先のことと登山の後の栄養補給も兼ねて、すこし贅沢しました。時間をかけてじっくり揚げるという、柔らかい肉汁のしたたるヒレかつに舌鼓です。
昼神温泉 尾張あさひ苑
とんかつ食房 厚○(あつまる)
東名阪自動車道から先は渋滞もなく快適な高速ドライブでした。名阪国道でオドメーターのキリ番を写真に撮りました。早く帰宅できたので、雨の合間に急いで洗車してカバーを掛けました。ごくろうさま。
夜半にも大雨が降りました。
昼食¥1,760、東名阪¥250+¥800、西名阪・阪和道¥300+¥300+¥350