大学入試の合格発表があった次の日、息子と二人で下宿探しに出かけました。
行き先はキャンパス内の学生センター。大学生協が宅地建物取引業も手がけていて、新入生向けの住まいの相談会場になっていました。既に会場は親子連れで大入り満席です。入口で貰った受付番号230の紙片を手に、紹介物件の冊子を捲って30分の待ち時間。順番が巡る間にも、要望に合いそうな物件が無くなっていく気配を感じます。
案内の担当者は同じ大学生です。こちらの要望を受けて親身に相談に乗ってくれます。物件の候補を二つに絞って、タクシーで現地に向かいます。現地で見て決めるまでは、欲しい物件でも仮押えできないルールだそうです。最初に息子が選んだ物件を見に行って、二人共々気に入ったのでその場で即決しました。
二つめを見に行くまでもなく、すぐ学生センターに戻ります。タクシー代2500円(まで)は、大学生協が負担してくれました。あとは仲介の事務手続きだけ、ひたすら順番待ちの2時間です。宅地建物取引主任者の方が免許を提示して、重要事項の説明をしてくれました。質問は?と聞かれたので、「支払金又は預かり金の保全措置」って何?と問い質しました。納得いく説明を聞き、安心して息子に署名・押印させました。大学生協が取る仲介手数料は、家賃のほぼ半額だけでした。大学生協所定の契約書を渡されて、下宿の大家さんと契約する時に家賃と敷金を支払うよう説明を受け、会場を後にしました。
下宿探して、日が暮れて
会場で冊子を貰って物件を絞り込む間にも、選択できる物件が次々に無くなっていくかのようなスリリングな下宿探しでした。大学を後にする頃は日もどっぷり暮れて、キャンパス正門は昼間の喧騒が嘘のように静まり返っていました。