朝の通勤の合間に金環日蝕を観察しました。出勤の際、自宅に用意していた日蝕眼鏡は妻に預けたので、木漏れ日を探して見ることにしました。
乗り継ぎの駅を降りると、大勢の人たちが駅前の広場に寄って皆一様に太陽を眺めていました。日蝕眼鏡を掛けてじっと観察している人は、そのうちの半数くらいでしょうか。時間を確認すると日蝕のクライマックスの4分前でした。携帯電話の時計表示を見て、デジタルカメラの内蔵時計を正しくセットし直しておきます。
通勤途上の駅前の広場で金環日蝕を見る
広場の片隅に瀟洒な公衆トイレが建っていて、上手い具合に、街路樹の木漏れ日が三日月形に映っていました。時間の経過とともに、その形が金環日蝕に近づいていく様子がわかります。
この観察地点から見た太陽は、薄く靄がかかり日差しが一時的に柔らかくなることはあっても、雲に隠れることはありませんでした。木漏れ日の陰影も明瞭です。皆既日蝕のような大空の暗転を想像していましたが、心持ち日が翳る感じがしたくらいでした。
金環日蝕の木漏れ日
いくら金環日蝕でも、太陽を直接見ることはとてもできません。
金環日蝕の太陽
金環日蝕を見届けたところで、大勢の通勤客に混じって足早に広場を後にしました。月曜日のこの時間帯はラッシュアワーで混み合うところですが、(今日ばかりは?)ホームも列車も乗客は少なめでした。
前日にはどの店も品切れ状態(?)の日蝕眼鏡
日蝕眼鏡は、新聞記事などで金環日蝕が報じられ始めた頃に、ホームセンターで買物ついでに買っておきました。当日の天気など予想できないところはメーカーも消費者も同じでしょうが、今回は『当たり』でした。
天体ショーの続きです。太陽と地球の間に金星が並んで入るタイミングで、太陽面の金星通過が観測できる日です。
全天曇りがちだった天気も、昼前には青空が広がりました。陽の当たるテラスが何やら賑やかです。その様子に引かれ日蝕眼鏡を借りてみました。太陽を覗くと円い光の像が見え、(眼を凝らして何とか)その中に小さな点影が確認できました。
なるほど…と、見た目も地味な巡り合わせですが、次に観測できるのは105年後とか。