満を持して“アワイチ”敢行です。
休日出勤の代休を入れて、1週間前からその日の天気予報とにらめっこ。好天の予報に準備万端整えて150㎞のロングライドにチャレンジします。
クルマにロードバイクを積み、自宅を未明に出発して、神戸淡路鳴門自動車道の淡路サービスエリアへ。
日の出を迎える
夜明け前にサービスエリア到着、アワイチのスタートは隣接するハイウェイオアシスから。閑散とした広い場内にクルマを停め置き、出発準備。
快晴、無風、気温16℃。少し肌寒いですが、日中の気温は24℃くらいになるので、それなりの服装で夜明けとともにアワイチ開始です。
目標は10時間。日暮れ前には完走したい。
海岸線沿いの国道28号線を南下。前々日に低気圧の前線が大雨を降らせ、霞のない景色に。太陽が昇るにつれ、大阪湾を囲むように遠くの高層ビル群や山並みの姿が浮かび上がる。
早朝ゆえ、クルマはまばら。排気ガスを感じない爽やかな朝の大気を存分に受けて快走します。
淡路島の東海岸を快走する
海岸に近付くと、潮の香にのせて波打ち際の心地よい響き。風を切って疾駆するには、ちょうどいい涼しさ。すばらしい眺望といい、なんとも贅沢なサイクリングです。
淡路島の東海岸は、学生時代の思い出の地。そのドライブ旅行で聴いた山下達郎の『COME ALONG』。遠い夏の記憶がよみがえります。
往路クルマで聴いた旧譜『It's a Poppin' Time』の一曲を脳内再生して、自分が出せる巡航速度一杯にペダルを回しています。
ロングライドでは、後半に備え体力温存が肝要なのですが、お構いなし。
そんなこんなで1時間半、洲本を通り越して県道76号線沿道のコンビニ FamilyMartサントピア マリーナ店に到着。最初の休憩地です。
広めの駐車スペースにバイク・ラックが多数。ビーチパラソルのテーブルとイスも設えて、ロードバイク乗りの溜まり場になっています。ただ、早朝なので誰もいません。
次の休憩地は、この調子で行くとたぶん、福良港の道の駅。
その前に、アワイチのメイン・イベントが控えています。アクエリアスとカロリーメイトを買い、持ちあわせと一緒に6本、しっかり栄養補給して出発します。
早朝、バイク・ラックは空 24分休憩
紀淡海峡の沿岸から南淡路水仙ラインに至る山間の道が、最初の関門『立川のヒルクライム』です。
日ごろのトレーニング成果を試します。YouTubeでアワイチの動画を何度も見ながらスピンバイクを回し、自分なりに難度を把握していたので不安はありません。
ここは息を上げず、乙女ギアのリア・スプロケットを3枚残して、脚にも負担を掛けず峠を越えました。
最初の関門 立川のヒルクライム
峠を越えると、カーブ・ミラーの立ち並ぶつづら折りの下りです。対向車がなくても、スピードを上げると曲がりきれず落車します。長丁場の初めで痛い目はゴメンなので、慎重に下ります。
下りきるとその先に南淡路水仙ライン。青い空と青い海、その水平線に向かって海岸沿いにまっすぐ伸びる道。アワイチを表象する景色が広がります。
コンクリート舗装のやや荒れた路面で、滑らかな走りを楽しむとはいきませんが、平坦な道が続き交通量が少なくて気が楽です。高揚した気分にスピードも自然と上がります。体力温存?って、どこ吹く風とばかりに、風を切って疾走します。
陽光降り注ぐ 南淡路水仙ライン
南淡路水仙ラインの先は、第2の関門『灘土生の激坂』です。
朝に岩屋港をスタートして、立川のヒルクライムで体力を削がれ、朝食以後にロングライドで消費するカロリーを補給せず、昼前に空腹のまま灘土生に差し掛かかると、目の前の急坂に脚力も気力も失せ、悶絶します。
ヒルクライムに慣れた目には『激坂』と呼ぶほど難度は高くありませんが、急な坂道を見上げて気が滅入るようだと、ここを越すのは一苦労でしょう。
第2の関門で斜度が増した区間は、呼吸も少し早くなりました。が、ここも脚に負担をかけず、リア・スプロケットは3枚残しました。
第2の関門 灘土生の激坂
第2の関門を越えて、そろそろ走行時間が1時間半。地野集落センター前に着きました。あと30分ほどで福良港ですが、途中に峠越えがあるので、ここは無理せず休憩します。
走行中に汗は出なかったのですが、停まると運動直後のほてった体で発汗します。自販機のよく冷えた飲み物がありがたい。
地野集落センター 9分休憩
坂を下って阿万の平野に出てしばらく進むと信号交差点に出ます。交差点名はありません。手前にある道路案内標識を見落とさず、2つめの信号交差点を左折し、県道25号線を福良へ向かうところが迷いやすいかも。
峠道の少し下ったところに、福良港を一望できるヘアピンカーブ。ここまで時間的に体力的に余裕をもって辿りつくと、アワイチ完走が見えてきます。
福良港への峠道
福良港の道の駅福良に到着。まだ10時、昼食には早いので、カロリーメイト2本と缶ジュースで補給します。バイク・ラックには、自分の他にロードバイクが2台だけ。平日で観光客もまばらです。
道の駅福良 20分休憩
福良港から鳴門岬までは20分ほど。脚力任せに踏めそうな上り坂でも、無理せずフロントチェーンリングをインナーに落とし、ゆるゆると行きます。
鳴門岬の道の駅うずしおも、観光客まばらで閑散としています。見晴台から観光の定番、大鳴門橋と鳴門海峡のうず潮を眺めた後、昼食にします。すぐそばにファースト・フードのお店があって、お手軽ランチタイム。
道の駅うずしお 鳴門岬で折り返し
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大鳴門橋
あわじ島バーガーは、地元名産たまねぎ(のフライ)が主役のハンバーガー。見た目にも美味しそう。ただ今はロングライドの栄養補給が一番、スタミナ食の期待を寄せて豚肉・牛肉のクラシックバーガーを注文しました。ボリューム満点で美味。
あわじ島バーガー 28分休憩
鳴門岬を折り返し、しばらく山間の道を進んで下ると、もう大きな上り坂はありません。淡路島の西海岸沿いの道をひたすら北上します。
太鼓橋の架かる弁天島が目に留まり、丸山漁港の集落に入って少し道に迷いました。
風の凪いだ穏やかな海辺、風力発電の風車も止まっています。ここから大鳴門橋が真横に見えます。
遠景 弁天島 丸山海釣り公園
丸山漁港と風力発電
サイクル・コンピュータが突如ダウンです。丸山漁港を過ぎたあたりで『充電してください(チェックマーク)』と画面表示して、そのまま電源OFFになりました。11時58分以降の走行記録が録れなくなりました。残念!
電池切れまでの記録は録れていたので、まぁ、よしとしましょう。この先は淡路島西海岸の坦々とした道なので…
アワイチ後半の休憩地は、特に決めていませんでした。補給食のカロリーメイトはあと4本残っていて、ランチのハンバーガーで空腹感もありません。
1時間ほど走ってそろそろ水分補給をと、沿道の自販機を探して目に留まったのが郵便局。
都志の五色郵便局 水分補給500ml
自販機の冷えたアクエリアスを500mlたっぷり水分補給して、コースに復帰。
アワイチ後半はロングライドの疲れや体の痛みが出てくると思っていましたが、快調そのものです。ペダルを回す脚に力が入りスピードが衰えません。自分でも不思議なくらい。
淡路島西海岸サンセットラインは緩やかですがアップ・ダウンがあります。
下りで休むな!ペダル踏めぇー!!
…という感じで、踏める、踏める、走る、走る。
感覚的にはですが、平均速度はアワイチ前半と同等です。
よく晴れた午後の陽射しの下、海を隔てて遠く対岸の街並みが見えてきました。ロングライドのゴールはもうすぐ。
そして、アワイチのフィナーレは、道行く先に現れる明石海峡大橋の威容。
明石海峡大橋が姿を見せる
路側帯の広がったところが記念撮影ポイントです。先客のローディー2人が思い思いのポーズを決めて撮影していました。会釈すると、鳴門岬道の駅うずしお到着時に入れ違いで出発された方々でした。
交代で写真を撮り合い、アワイチ完走の心地よい歓談の後、岩屋港帰途組とお別れしました。
アワイチ記念撮影
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国道28号線の淡路町松帆の交差点から、県道31号福良江井岩屋線の上り道、淡路インター前交差点からハイウェイオアシスまでの急坂が、最後のひと踏ん張り。
淡路インター入口への上り道
スタート地点に無事帰着しました。
サイクルコンピュータGARMINの電池切れで、アワイチ終了時刻は腕時計で確認です。使い始めてから4年で内蔵充電池がへたりました。満充電して100km、6時間の電池容量では、ロングライドに別途モバイル・バッテリーが必要になります。
平日の閑散としたハイウェイオアシス
初めての150kmロングライド、走り終えて疲労困憊、帰路のドライブ大丈夫?と危惧していました。が、終わってみれば予想を上回る持久力・脚力に、余裕のロングライドでした。
好天に恵まれた平日ということで、道路交通、観光地の混雑にも悩まされず、体調に意識を集中できたことは幸いです。
膝や筋肉の痛みも出ず、次の目標“ビワイチ”に向けて励みになりました。
両腕、膝よりも、ふくらはぎがよく日焼けしました。
この日の記録 総走行距離 150km 8時間35分
GARMINが電池切れする(丸山漁港過ぎ)まで
走行距離 97km 5時間54分
走行時間 4時間13分 平均速度23.0km/h
停止時間 1時間41分(うち、休憩時間(4回計)1時間21分)